日本民藝館へ

少し前に日本民藝館へ行ってきた。
大学生の頃に、民藝なるものの見方があることを知り、いつか民藝館に行きたい~と思いながらもなかなかおしりがおもたくて、やっと行けた。

色絵の器の企画展中だった。
民藝の世界は興味はあるが、
知識は全然ないので、ほへ~という感じで観賞。
赤絵のお皿がとてもきれいだったり、
濱田庄司の波波してる小皿がかわいかったりした。
こりゃすげー!割ったらヤバイね!というお皿もあれば、100均にありそうだねと見えるものもあった。無念、わたくしの審美眼。

そしてそんな審美眼の私がもっともうっとりしたのが、建築。
なんだろうか、この心地よさ。
日本建築のどっしり感と西洋建築のすっきり感。
1階、2階、右、左、どこに立って眺めても美しい。
ここにいると、二割増しお行儀が良くなったように思える。
建築には詳しくないが、天井が低い感じと吹き抜けがあってシンメトリーな感じが、明日館の雰囲気に似ていた。

別館になっている柳宗悦邸も見学できた。
こちらも素敵で、
日本的な情緒があって、どこか懐かしさを感じながらも、なんかこう軽やかな、そんな空間であった。
茅葺き屋根の日本家屋にいったら、お茶受けにグレープフルーツゼリーが出てきたみたいな感じであった。どっしりと軽やかの共演。

なんかこう、
ナガシマスパーランドのプールにある大きなバケツから水がバシャコーンと注ぎ込まれるみたくして、西洋文化がうおぉー!と入ってきて、
えー!何ー!西洋すごいよー!
真似よー!全力で真似しなくちゃー!
みたいな明治という時代があって、
その後に、西洋文化を一周眺めて、
一回お茶を飲んで落ち着いて、
では諸君、日本の文化と西洋の文化が融合した先に見える美はなんだろうか、と考えられた時代が大正とか昭和の前期だったんじゃないだろうかという妄想が広がった。

柳邸には、団欒のお部屋から眺められるお庭があった。
お庭には桜の木が1本と草本類、その間をセミやらハチやらがプイーンと飛んでいた。
「庭にはあまり興味がない方だったようです。」と館の方が言っていた。
私のとても好きな庭だった。

妄想を入道雲のように育てながら頭の上に乗せて、眺める柳邸の庭は夏の思い出になった。

その後、まーむちゃんが持っていてうらやましかった壺屋焼のお皿をゲット!
長年嫌いだったけど、最近食べられるようになった小松菜を盛る。f:id:ariooo:20200405110127j:plain