親知らずをぬく~これがビビりの選ぶ道~①

3年前、私は計3本の親知らずを抜いた。
自他共に認めるビビり界の本丸とは、この私。
そんな私にしてはとても大胆な決断であった。
親知らずをぬこうと思ってから実際にぬくまでに、
私は悩み、怖がり、惑い、震えた。
そして複数の個性豊かな歯医者さんに出会った。
3年経っても色褪せることのないその顛末をここに記録しておきたいと思う。
かなり長くなるので、生意気にも連載というスタイルをとってしまおう。
おおう、なんだかブログらしくなってきた。
3年前のことだけど。えへ。
ちなみに、タイトルの副題はPUFFYです。世代です。えへ。


以前から口の中の上側の奥が痛むときがあった。
それが自分の親知らず由来のものであることは、
ビビりなりの危機管理能力で察知していた。

私の口のなかには、
上下4本の親知らずがあり、
上1本はまっすぐ、
もう1本はななめに生えており、
下は2本とも横をむいて歯茎の中に埋没していた。

小学生の頃に、
歯科矯正とともに抜くことを勧められたが、
そんな末恐ろしいことできるわけないじゃーーん!と思い、
歯科医の進言を頭の奥の奥の方にしまいこんで、
親知らずを携えてお気楽ライフを邁進することを選択した。

しかし、
友人が親知らずをぬいた話を聞いたり、
テレビでそれ関係の話題が上ったりする度に、
あ、そういえば、、と不安な気持ちになった。
が、それに動じるビビりではなかった。
何度か立ち止まりながらも、
再度また再度、お気楽ライフは進んでいくのであった。

そして時は流れ、
上の親知らず周辺に痛みが出たのだ。
上のななめに生えている歯周辺である。

歯医者に行かねばならない。
ここは動くときだ、本能的にそう察した。
親知らずを抜くのは怖いが、手遅れになって麻酔が効かぬほどの虫歯になったりしたらもっと怖い。

ここはひとつ、
近所にある歯医者の中で一番腕の良さそうなところへいこう、
そう思い、ネットで口コミパトロールを鋭意行った。

そうすると、
なんと!
家から徒歩3分のところにどうやらゴッドハンドがいるらしい。わお!じーざす!
口コミによると、
「よその歯医者の治療でずたぼろにされたが、ゴッドハンドの1回の治療でみるみる回復したよ!」
とか、
「痛みに弱い私だけど、ゴッドハンドの治療はちっとも痛くなかったよ!」
という、

コレコレコレコレコレー!キタコレー!!

的なゴッドハンドを発見したのであった。

そしてすぐに電話。
ゴッドハンドだからきっと混んでいるのだろう、
予約できるかな?と不安だったが、
案外すぐに予約ができた。
ゴッドハンドはきっと治療もはやいのだろう、
仕事人とは、かくあるべき。と勝手に変な納得をしつつ、大船にのった気持ちでゴッドハンドの診察日を待つビビりなのであった。

つづく

サボテンの添え物

ベランダで日光浴をしながら、
マライア・キャリーホイットニー・ヒューストンのコラボ曲を聞いた。

これは、小学校の時の運動会でやった組体操のBGMだった。
たしか、プリンセスオブエジプトのテーマ曲。
当時の先生が好きだったのかもしれない。

この曲はすごく好きで、
適当な歌詞を作りながら、
マライアとホイットニーを一人二役しながら、
情感をこめて歌い上げるとそれなりに達成感を得られる曲である。
お風呂で歌ったりするととても気持ちいいのでおすすめである。

しかし、
この曲にのせて披露した組体操の方は、
私はあまり好きでなかった。

私はもともと、体がものすごく硬くて、力もない。
組体操は自他ともに認める不得意分野だった。

なぜ、組体操をやらなければいけないのか、
やって何になるというのか、
なぜ、自分の手のひらや膝小僧に校庭の砂がめり込む理不尽な痛みに耐えなければならないのか、
ブリッジが美しくできることに何の価値があるのか、
いろんな理不尽と向き合いながら、練習に励んだ記憶がある。

しかし、実際に練習に励んで、
どのような技ができるようになったか、
本番で披露したかは全く記憶にない。

ただひとつ記憶にあるのは、
サボテンという技ができなかったということ。
サボテン、ご存知だろうか。
二人一組で下の人が上の人のすねあたりを持って支えるあの技。
あの上の人の役も、下の人の役も私にはできなかった。
サボテンをきれいにみんなが披露している中で、
サボテンができなかった者たちが寄せ集められ、
なんかサボテンの添え物のような、謎のポーズを三人一組ぐらいで作らされた、なんとももの悲しい記憶は、今も大切にある。

今となっては微笑ましいよき思い出である。
サボテンなんかができることよりも、
複数の理不尽を胸にかかえながら、
なんとかかんとかして、組体操という事象を、それなりに自分をいなすことで乗り切ったことに壮大な価値があるのだ。

ベランダで、
世話しなくマライアとホイットニーの二役をこなして歌い上げながら、そんなことを思い出して、春の昼下がりに微笑んでいたのであった。

思い出の一つとして、
添え物のポーズを覚えておけばよかったなと思う。

マジックボックス

学生の頃に唐突にはじめて、走り去るようにしてやめた、塾講のバイトで、最初に研修があった。

5人位の、塾講バイトはじめます!チームで、お互いの授業を見せあうのだが、その中に、彼はいた。

何でも、アメリカの大学に留学して、宇宙工学を学んでおり、ほんのつかの間帰国する機会をみて、塾講のアルバイトをやろうと思ったらしい。

彼をのぞく、私を含めたほかのいもっ子4人は、可もなく不可もない授業を発表し、淡々と進んだ。

そして彼の番。彼は英語の授業をしたのだが、教育要領なんて、グレートキャニオンの谷底に葬り去ったぜ!的な、もう俺オリジナルの授業を始めた。

もう何年も前の話だし、詳細は忘れてしまったが、彼の授業テーマは関係代名詞で、英文の関係代名詞なるWhatだとかWhichだとかが入るところに、しろぬきの□を書き、
「関係代名詞、つまりそれは、マジックボックスなんだぜ!」(発音抜群)
というような趣旨の授業を繰り広げた。

もう、いもっこ4人は、俺オンステージ!のアメリカンスタイル授業に息をのんだ。発音もいいし、マジックボックスの話もわかりやすい。

彼は、授業中、テーマのマジックボックスを何度もも連呼していた。

しかし、なぜか、授業内容が頭に入ってこない。
それは、なぜか。
そう、それは、彼のチャックが全開でワイシャツがチャックから、ハウアーユーしているのだ。

私は心の中で、
「俺のマジックボックスが全開。」
とつぶやくのであった。

シジュウカラのコスプレしたくってよ。

少し前のわたしへ

拝啓 わたくし、長い間、鳥が嫌いだったのですが、最近急激に鳥が好きになってきました。

そこのあなた、身近な鳥なんて、カラスやハト、スズメだけなどと思っていませんか。

そこのあなた、可愛い鳥なんてペットかふくろうカフェにしかいないなどと思っていませんか。

そこのあなた、チキンは好きだけど、バードは嫌いなどと言っていませんか。

そこのあなた、バードよりマスタイチ派などと思っていませんか。

ちがうのですよ。
いるのですよ。
かわいい鳥はそこら辺の木にもいるのですよ。

案外庭の木とかに来るのですよ。
仕草やピチチチという声がかわいいのですよ。
庭は大切です。
だってかわいい鳥が来るのですから。
しみじみ庭は大切だと思います。
卒業してから気付きました。
遅いですよ、そこのあなた、気づくのが遅いですよ。

とりあえず、イチオシはシジュウカラですよ。シジュウカラのコスプレしたくってよ。ほほほ。敬具

現在のわたしより

愛すべき休みの日の過ごし方

ごろごろして、
おなかがすいて、
ご飯を食べて、
テレビをみて、
リモコンをマイクにして、
踊りながらうたって、
本を読んで、
思い出し笑いをして、
あの人は元気かなーと思って、
ストレッチして、
ひなたぼっこして、
爪を切って、
やらなきゃいけないことを思い出して、
明日でいいやと思って、
網戸越しに外を眺めて、
おかしを食べて、
お茶を飲んで、
ぼーっとして、
ちょっと寝て、
さいこー!って思って、
風が冷たくなって、
窓を閉めて、
夜になる。

何も予定がないと言えば、
それまでだけど、
書き出してみると、
結構忙しいんです、私。

あー忙しい、忙しい。
この忙しさが、いとおしいのです。

写真はおいしかったパン。

芳しい出だし

何のために?

と聞かれると、
ビジネスでもなんでもなく、
会話をしてみたいからと答えるしかないのであるが、
気の向くままに、
駅前留学続けている。

そして、本日、初めてオンライン英会話なるものを試してみた。
無料お試しレッスンである。
無料お試しレッスンのために、
カメラもヘッドセットも買ってしまった。。
もう後には引けないのだ。

オンライン英会話は、
スカイプみたいな感じでフィリピン人の先生とレッスンする。
私は初心者なので、
Nice to meet you.
といったレベルからのスタート。
先生も優しいし、Arioと呼んでくれる。
親しげだ。
まあ、私がArioと呼んでくださいと言ったからなのだが。

レッスンはWeb上のテキストを使って、
サクサク進められていく。
今日の1回で気が早いが、
とてもいい感じだった。
先生優しいし、ほんわかしていて気が合いそうだ。
ま、続ければいろんな欠点が見えてくるのであろうが、
お手軽で、駅前留学より経済的といった第一印象。

レッスンが終わった後に雑談タイムがあって、
何か他で英語の勉強したことありますか?
と先生から質問を受けたので、
はい、NHKの英語番組を見ています。
と答えたら、NHKとは何ぞやと聞かれ、
famous Japanese TVchannel と答える。
アーハー、と分かってもらえた様子だが、
NHKは英語でなんていうのかと尋ねられる。
むーん、わからないよ、それは、ミー、わからない。
わからず困っていると、先生がネットで調べたようで、
オーウ!これかしら?ちょっと待って、、パチコチ、
とチャットで打ち出して、表示された文字、
それは、

「日本引きこもり協会」

先生から、これを英訳すればいいのかしら?
と尋ねられる。

あう!絶対違う。ノン!ノン!
私はNHKを英語でなんて言うか知らないけど、
それは絶対違います。
ジェスチャーも交え必死に伝える。
でもそれもNHKっちゃあ、NHKです。と付け加える。

先生も分からず、プチパニック。
NHKパニック。

そこで時間切れになって、
次に会う時までにNHKを調べて、テルミー!
と先生に言われて、回線が切れた。

なかなか芳しい出だしである。